暑い暑いとのたまいつつも夏は結構好きななんでも担当のKです。
昨日今日と現場に出る事ができてご機嫌ですが、事務仕事が自動的に片付いているわけでもなく夕方から夜の仕事量も結構あるのが残念というかやりがいがあるというか。
今年はセンペルビウムの花の当たり年です。結構な数の品種が開花をしています。センペルビウムはチランジアやアガベと同じく花が頂生し一稔性(開花すると枯れてしまう)なのですが、群生していて吸芽というか子株が残っている場合には全ての芽が枯れてしまうという事はありません。
TLシリーズは弊社オリジナルの品種名。
もし育てている単頭の株に花が咲いてしまった場合にはそういう運命だったと思いあきらめるのが筋です。センペルビウムは本来開花率がそれほど良い植物ではありません。自然に育つ株のロゼットが開花する割合は毎年約2割程度と言われていますので、同じ率でいくとお店で同程度の株が5鉢売られていたら、そのうち1鉢は花を咲かせてしまう計算になります。出荷している側としても事前に把握はできないのです。
節としてのセンペルビウムの花は特徴として花弁が8枚以上で、花弁数と同じだけある雌蕊も当然8本かそれ以上です。
ジョビバルバ・ヒューフェリー (Sempervivum heuffelii = syn. Jovibarba heuffelii)の花
(↑品種名控え忘れましたすみません)
一応ジョビバルバは今の所センペルビウム属に統合されその節扱いになっていて、主に花弁数が通常6~7である事で区別されます。 黄緑系の色が多いのも特徴。花だけ見るとむしろロスラリアに近い感じも受けますが、花弁はそれぞれ独立しています。
センペルビウムとジョビバルバにはこれだけの花の違いにもかかわらず、染色体数や染色体のサイズ、交雑の可否などを考えると共通項の方が多いので分類的には同属扱いで、という認識になっているようで。しかもセンペルビウムは属内でかなり交雑がしやすい割に個体群間で地理的な隔離がされていたり栄養繁殖をする機会が多かったりと、まだまだ進化の速度は速い条件が整っているそうです。どれがちゃんとした原種かようわからんみたいな。
多肉界のサラセニアみたいな奴です。素敵です。
個人的には少なくとも明日までは現場で頑張ります。
それではさようならー。
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